地盤の弱点を克服する対応例
住宅敷地の地盤には、地形による違いや造成などの人工的な改変による違いなどによって、さまざまなタイプがある。多くの人々が暮らす平野部や沿岸部の地盤は、河川沿いややわらかいなどが堆積した部分、海を埋め立てた部分などが多く、弱点のある地盤が大半である。しかし、その弱点には、建築を避けない地盤、地盤改良が必要な地盤、基礎のつくり方を工夫することで克服地盤など、「程度の違い」がある。そのためこの程度の違いを適切に判断して必要な対策を取るべきである。
基礎形式による対応例
①と②は、地盤が比較的良好な場合であれば、地盤改良等をしなくても、直接基礎(地耐力30kN/㎡以上の場合は布基礎またはベタ基礎、20kN/㎡以上30kN/㎡未満の場合はベタ基礎)が採用できる。地耐力はあっても、不同沈下が心配される場合は、立ち上がり部分を格子状に設けるなどして強度を高めたベタ基礎とするなどの工夫が必要。
地盤対策による対応例

③④⑤は、地耐力が20kN/㎡未満の場合、または不同沈下の恐れが大きい場合などに行う。③は軟弱な地盤を基礎下2m程度までの場合、④は同じく8m程度までの場合、⑤はそれより深い場合です。なお⑤は杭を用いますが⑥の支持杭基礎とは異なり、地盤改良の一種とされています。⑥は深部にある支持地盤まで杭を打ちます。基礎は杭と一体となるように施工する。
